【5月11日 AFP】食の安全をめぐる問題が後を絶たない中国で、今度は人気食材のクラゲに偽装した「食品」が大量に流通し、警察が1トンを押収したことが分かった。人体に有害な物質も混じっていたとされ、健康障害を引き起こす恐れも出ている。

 偽装クラゲが最初に見つかったのは、沿海部浙江(Zhejiang)省の湖州(Huzhou)市にある食品市場。地元当局がこのほどウェブサイトを通じて明らかにしたもので、原材料は化学物質だったという。

 偽装クラゲには高濃度のアルミニウムも含まれていた。長期にわたって摂取すると骨や神経に悪影響を与え、記憶障害や精神機能の低下を引き起こす恐れがあるものだ。

 店の仕入れ先となっていた江蘇(Jiangsu)省の業者らは、警察に摘発されるまでに計10トン以上を販売。両者を仲立ちしていた2つのギャング団が計17万元(約280万円)以上を荒稼ぎしていたという。

 警察は2度の強制捜査で容疑者6人を拘束し、全容解明へ捜査をさらに進めているという。(c)AFP