【5月10日 AFP】南アフリカの白人判事が交流サイト(SNS)のフェイスブック(Facebook)にレイプは黒人文化の一部だと示唆する投稿をし、人種差別だとして非難の的となっている。

 首都プレトリア(Pretoria)にある高等裁判所のマーベル・ジャンセン(Mabel Jansen)判事はフェイスブック上で、「彼ら(黒人男性)の文化の中では、女性は快楽をもたらすためにいる」「それは絶対的な権利とみなされており、女性の同意は必要とされない」「12歳くらいまでにレイプされた経験のない黒人の少女に私は会ったことがない。大真面目の話だ」などとコメントした。

 これに対し南アの各政党は一斉に非難。最大野党・民主同盟(DA)は「有害で侮辱的」なだけでなく「国民の尊厳」を傷つけるものだと反発し、司法サービス委員会に報告して調査を求めると明らかにした。

 与党・アフリカ民族会議(ANC)の女性連盟も「彼女(ジャンセン判事)のコメントは人種差別だ」と厳しく批判。判事はレイプ事件を公正に裁けるのだろうかと疑問を呈した。

 南アではアパルトヘイト(人種隔離)が廃止されてから22年が経つが、このところ人種間の緊張を浮き彫りにする投稿が相次ぎ、物議を醸している。(c)AFP