【5月5日 AFP】シリア政府軍は4日、米露両政府の圧力に応じ、同国第2の都市アレッポ(Aleppo)における2日間の停戦に同意した。

 米国とロシアは同日これに先立ち、停戦対象地域をアレッポに拡大するよう、内戦当事者らに働きかけることで合意していた。

 国営シリア・アラブ通信(SANA)と国営テレビによると、同国首都ダマスカス(Damascus)の軍司令部は声明で「木曜日(5日)の午前1時(日本時間同日午前7時)より、アレッポで48時間の停戦が発効する」と発表した。

 シリアでは4月22日以降に起きた戦闘により280人以上の民間人が死亡しており、停戦の崩壊が危ぶまれている。

 米国とロシアは先週、北西部ラタキア(Latakia)県とダマスカス近郊の東グータ(Eastern Ghouta)地区で、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権側の戦闘部隊と反体制派との間の停戦を監視することで合意していた。

 だが、シリア北部の商業中心地で、政権側と反体制派の支配地域により分断されたアレッポはこれまで米露の停戦維持努力の対象外とされ、激しい戦闘が続いていた。

 ジョン・ケリー(John Kerry)米国務長官は、アレッポでの新たな停戦はすでに発効し、戦闘は「おおむね減少した」との見解を示したが、シリアのAFP特派員らによると、アレッポやダマスカス西郊の停戦地域では現在も激しい戦闘が続いている。(c)AFP