【5月4日 AFP】欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2015-16)で準決勝敗退に終わったバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)のジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督は3日、チームをまたしても決勝に導くことができず、バイエルンでの3年間は失敗に終わったとの見解を示した。

 準決勝でアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)と対戦したバイエルンは、敵地で行われた第1戦を0-1で落とすと、3日の第2戦は2-1で勝利し、2試合合計スコアを2-2としたが、アウェーゴール差で決勝進出を逃している。

 バイエルンは両チームともにPKを外した第2戦でシャビ・アロンソ(Xabi Alonso)とロベルト・レワンドフスキ(Robert Lewandowski)が得点を記録したが、本拠地アリアンツ・アレーナ(Allianz Arena)でアトレティコのアントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)に許したアウェーゴールが命取りとなった。

 チャンピオンズリーグの準決勝でバイエルンは、2014年にレアル・マドリード(Real Madrid)、2015年にFCバルセロナ(FC Barcelona)に敗れており、3季連続でスペイン勢に決勝進出を阻まれる結果となった。

 2度のリーグ優勝を含め、チームに合計5つのタイトルをもたらしているグアルディオラ監督は、バイエルンで過ごした時間は失敗に終わったのかと問われると、「これまでわれわれが獲得してきたタイトルという観点ではその通りだ」と答えている。

「バイエルンでチャンピオンズリーグの決勝に勝つことが私の目標だった。われわれは選手の助けになってきたと思うが、十分ではなかった。私にとってそれは大切なことだった」

「私はこのクラブに人生をささげてきた。私は戦い、ベストを尽くしてきた。周りは言いたいことを言えばいい。この選手たちと仕事ができてとても光栄だった」

 次節のFCインゴルシュタット(FC Ingolstadt 04)戦に勝利すればリーグ史上初の4連覇が決まるバイエルンは、21日にはボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)とのドイツカップ(German Cup 2015-16)決勝を控えている。

 ところが、来季からイングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・シティ(Manchester City)の指揮官に就任するグアルディオラ監督は、国内2冠を達成する可能性があっても、チャンピオンズリーグでの準決勝敗退の失意を補うことはできないとしている。そして、自身の後任を務めるカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)氏に来季のチャンピオンズリーグ制覇を託した。

「もちろんわれわれはドイツカップで勝ちたい。リーグ戦でも勝ちたい。だがここで獲得したタイトルの数で(バイエルンの3年間は失敗だったという)意見を変えるつもりはない。タイトルはただの数字であり、統計は統計だ」

「(チャンピオンズリーグの)決勝に到達したかった。だけど、それを成し遂げることはできなかった。私はカルロが来季それを果たしてくれることを願っている」

「果たせなかったことは悲しいが、インゴルシュタットとのリーグ戦に備えなければならない」

 グアルディオラ監督はまた、第1戦から3人のメンバーを入れ替え、トーマス・ミュラー(Thomas Muller)、フランク・リベリ(Franck Ribery)、ジェローム・ボアテング(Jerome Boateng)を先発起用したことに後悔はないとしている。

「良いプレーができなければ落ち込むものだ。家に帰ったときにすべてを出し切れなかったと感じるものだ。今日はそういった感情はない」

「われわれは単純に目標に達することができなかった。ベストを尽くそうとトライした。私はファンをがっかりさせたとは感じていない。われわれは十分に準備していたが、アトレティコが決勝にふさわしかったということだ」

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