【5月3日 AFP】インドネシアの海岸に美しい人形が流れ着き、村人たちは天から落ちてきた天使だと信じて喜んだ──だが、この人形は空気で膨らませた性具だった。

 警察によれば先月、インドネシア中部のバンガイ(Banggai)諸島沖で、カルパピ(Kalupapi)村の住民であるパルディン(Pardin)さんが漁をしている最中、この人形を発見。前日には、この地域一帯で日食が起きていたことから、地元住民たちは2つの出来事には因果関係があると信じ込んだ。

 天からの贈り物が浜辺に漂着したというニュースはあっという間に広まった一方で、警察は社会不安を招きかねないと懸念し、捜査に乗り出した。しかし、辺境の地に足を運んだ捜査官らは、すぐに「天からの贈り物」説の真相を突き止めた。

 AFPの取材に応じた地元の警察署長は、「現場に出向いた警官らは、この『堕天使』が単なる人形、性具であることを確認した」と述べた。

 パルディンさんが人形を村に持ち帰ると、母親は人形に布を詰め込み、椅子に座らせて、洋服やスカーフを毎日着せ替えていた。

 警察署長によれば、カルパピ村では「インターネットにアクセスできず、村人たちは性具がどんなものか知らない」という。(c)AFP