【5月1日 AFP】15-16イングランド・プレミアリーグは30日、第36節の試合が行われ、アーセナル(Arsenal)は1-0でノリッジ・シティ(Norwich City)を下し、4位以内でのリーグ戦終了に向けて前進した。

 アーセナルは途中出場のダニー・ウェルベック(Danny Welbeck)が後半14分に決勝点を決めると、長期政権を築いているアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)監督に抗議するファンの声は、指揮官を支持するファンの声にかき消された。

 リーグ4位以内に与えられる来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)出場権を狙う3位のアーセナルは、この勝利で5位以下に暫定ながら勝ち点8差をつけた。来週には、1試合消化が少ない中で勝ち点3差の4位につけているマンチェスター・シティ(Manchester City)との直接対決に臨む。マンチェスター・シティは1日にサウサンプトン(Southampton FC)戦を控えている。

 アーセナルの一部ファンは当初計画されていた通り、ベンゲル監督の下で12年間リーグ優勝から遠ざかっていることにかけて、前半12分に「変革の時」と記されたA4サイズの紙を掲げて抗議した。これに対して数千人のファンは「アーセン・ベンゲルしかいない」と声を上げ、批判を受けている指揮官を支持した。それでも、ノリッジが前半最大のチャンスを作ると、ハーフタイムに入る際にはブーイングが聞かれた。

 ベンゲル監督は、後半序盤に負傷のペア・メルテザッカー(Per Mertesacker)に代えてガブリエウ・パウリスタ(Gabriel Paulista)の投入を余儀なくされたが、この日2度目の交代策が見事に的中した。

 後半11分にアレックス・イウォビ(Alex Iwobi)との交代でウェルベックが入るとさらにブーイングが聞かれたが、ウェルベックはその3分後、オリヴィエ・ジルー(Olivier Giroud)の落としから決勝点を蹴り込んだ。

 ベンゲル監督は試合後、「奇妙な雰囲気だったが、私たちはそういったことや、ファンのすべてとともに歩まなければならない。抗議も確かにあったが、大半はそうではなかった。大半のファンはチームを支持し、私がこれまでに成し遂げてきたことを評価してくれている」とコメントした。

 一方でニューカッスル(Newcastle United)はアンドロス・タウンゼンド(Andros Townsend)がFKから決勝点を挙げてクリスタルパレス(Crystal Palace)を1-0で下し、この日ストーク・シティ(Stoke City)と1-1で引き分けたライバルのサンダーランド(Sunderland AFC)を追い抜き、暫定的に降格圏から脱出した。

 ニューカッスルはこの白星で17位に順位を上げたが、勝ち点1差の18位につけるサンダーランド、同2差の19位につけるノリッジは、ともに消化した試合数がニューカッスルより1試合少なくなっている。(c)AFP/Tom WILLIAMS