【4月14日 AFP】英北部スコットランド(Scotland)のネス湖(Loch Ness)に投入された海洋探査ロボットが、同湖に生息するとされる伝説上の怪獣「ネッシー(Nessie)」の死骸のようなものを発見したが、その後、それが1970年に撮影された映画のセットだったことが判明した。

 この物体を発見したのは、水深230メートルのネス湖の高解像度地図を初めて作成するために、海底油田開発を行うノルウェーの会社が投入した探査ロボット。

 スコットランド観光局によると、発見された物体はネッシーの形をしているが、80年間世界の謎となっている怪獣の死骸ではなく、米国のビリー・ワイルダー(Billy Wilder)監督の映画『シャーロック・ホームズの冒険(The Private Life of Sherlock Holmes)』のために製作された体長30メートルの怪獣のセットだった。映画では、この怪獣が実は潜水艦だったという結末になっている。

 ミサイル型のドローンに似たロボットを使って実施されたマッピングでは、全長約8メートルの沈没船も発見され、現在調査が行われている。また、これまでネッシーが潜んでいると考えられてきた湖底の「ネッシー・トレンチ(溝)」は存在しないことも判明した。

 ネス湖ではこれまで、第2次世界大戦(World War II)中に墜落した爆撃機や約100年前の漁船、1952年に世界記録に挑戦中に操縦士が死亡したスピードボートの残骸などが発見されている。(c)AFP