【4月13日 AFP】米フェイスブック(Facebook)は12日、いわゆる「チャットボット」と呼ばれる対話型の人工知能機能を同社「メッセンジャー(Messenger)」に組み込む意向であることを明らかにし、開発者向けのツールを公開した。

 この新たな動きについては、米サンフランシスコ(San Francisco)で開催の年次開発者会議で発表された。会議では、メッセンジャーの月間ユーザー数が9億人を突破したことも明らかにされた。

 ボットは、会話から「学習する」能力を持ち、相手が何を言っているのかを理解し、最良の対応を見つけ出す。

 フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)最高経営責任者(CEO)は、視覚、聴覚、言語などで、人間より優れたシステムを人工知能で構築することが目標との長期ビジョンを明らかにした。

「メッセンジャー」ではすでに人工知能が使用されている。写真の顔を認識したり、スパム・テキストを除去したりするなどしてユーザーをアシストする。

 同氏はフェイスブックの人工知能は将来、写真、ビデオ、ニュース記事の中身を理解し、ソーシャルネットワークの利用者が好むコンテンツを推薦することができるようになると約束した。

 メッセージング製品担当のデービッド・マーカス(David Marcus)副社長によると、当面は試験版の運用となるという。12日に公開の開発者向けの試験版には、「ハイエンドボット」開発用ツールなどが含まれている。

 パートナーリストには、米ビジネス専門誌「ビジネス・インサイダー(Business Insider)」などが含まれている。同誌はこの技術を使用してニュース記事をリアルタイムで読者に届ける予定としている(c)AFP/Glenn CHAPMAN