【3月19日 AFP】(更新、写真追加)ロシア南部のロストフナドヌー(Rostov-on-Don)空港で19日午前3時50分(日本時間同9時50分)ごろ、アラブ首長国連邦(UAE)の格安航空会社フライドバイ(FlyDubaiFZ981便のボーイング(Boeing)737 型旅客機が着陸に失敗して炎上した。国営タス通信(TASS)が地元当局者の話として伝えた。

 フライドバイによると事故機はアラブ首長国連邦のドバイ(Dubai)を日本時間19日午前3時20分に出発していた。

 事故当時は天候が悪く、旅客機は2度目に着陸を試みた際に滑走路に激突し、機体はいくつかに分解した。事故機の破片は事故現場から1.5キロ離れた場所でも見つかった。

 現地のメディアが伝えた映像には事故で発生した大きな炎が写っていた。ロシア非常事態省によると現場には500人以上の救助隊員と車両60台が出動した。鎮火には1時間以上を要した。

 当初、事故機には乗客55人、乗員6人の計61人が乗っていたと伝えられたが、ロシア当局は乗員は7人だったと訂正し、乗客乗員の62人全員が死亡したと発表した。現地のニュース専門局ライフニュース(LifeNews)によると乗客は全員ロシア人で、うち4人は子どもだった。乗員の国籍は明らかにされていないが、外国人だったという。

■強風注意報と強い雨

 事故当時は強風注意報が発令されており、強い雨も降っていた。ライフニュースによると事故機は着陸しようとして空港付近の上空で2時間も旋回していたという。

 事故が起きる前に複数の便が行き先を300キロほど離れたクラスノダール(Krasnodar)空港に変更していた。行き先を変更した便の乗客の一人は「気象条件はひどく悪かった。機体は恐ろしく揺れた」とライフニュースに話した。

 この事故で安全規定違反や過失がなかったか、刑事事件としての捜査も始まった。ロシア運輸省の顧問はテレビ局ロシア24(Russia 24)に対し、パイロットの人為的ミスも視野に入れて調査していると述べた。(c)AFP