【3月17日 AFP】米大統領選の本選で、共和党指名候補争いトップの不動産王ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が勝利した場合、イスラム過激派の攻撃に匹敵する世界的な脅威となり世界経済を不安定化させるとの報告書を、英研究グループが発表した。

 英経済誌「エコノミスト(Economist)」の調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」が発表した最新版のグローバルリスク評価によると、トランプ氏勝利のリスク指数は12だった。一方、現段階でリスクのトップに位置付けられたのは、中国経済の「ハードランディング(急激な失速)」で、指数は20とされた。

 EIUは、レベル付けの理由として、トランプ氏の中国を疎外する姿勢やイスラム過激思想に対する発言が脅威となっていると強調。イスラム教徒の米国への入国を禁止するという提案は「過激派組織にとって、勧誘の有力な口実となる可能性」があるとしている。

 また、トランプ氏が大統領になれば貿易戦争に対する懸念を高めるとともに、同氏の政策は「常に修正される傾向」にあると指摘した。

 一方、南シナ海(South China Sea)での武力衝突発生の可能性や英国による欧州連合(EU)離脱の脅威は指数8とされた。(c)AFP