【2月8日 AFP】トルコは7日、シリア政府側の大規模攻撃を逃れてトルコ国境に殺到している多数のシリア避難民について、見捨てることはないと言明した。

 シリアの親政府派部隊はロシア軍の激しい空爆による支援の下、シリア第2の都市アレッポ(Aleppo)周辺に進撃。この結果、多数の女性や子どもを含む数万人が家を追われている。

 トルコのヌーマン・クルトゥルムシュ(Numan Kurtulmus)副首相は地元テレビ局CNNトルコ(CNN-Turk)に対して「トルコの難民吸収能力は限界に達している」と説明。その一方で「こうした人々は他にどこへも行くところがない。爆撃の下で死ぬか、われわれが国境を開くかだ」とし、「来るなという立場ではない。そんなことをすれば彼らを見殺しにしてしまう」と述べた。

 レジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領も6日、トルコは「必要ならば」シリア難民に門を開く用意があると表明していた。

 シリア領内にあるバブアルサラマ(Bab al-Salama)国境検問所には数千人単位の避難民が押し寄せているが、現地のAFP記者によると、トルコ側のオンクピナル(Oncupinar)国境検問所は7日も、3日連続で閉ざされたままだ。

 こうした避難民は国境近くの不衛生な野営地で寒さと雨の中で列をつくり、援助機関からテントが配給されるのを待っている。原っぱや道路で野宿を余儀なくされている人もいるという。(c)AFP/Fulya Ozerkan with Rouba El Husseini in Beirut