【1月30日 AFP】イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)は29日、カンピオナート・ブラジレイロ(ブラジル全国選手権)1部のコリンチャンス(Corinthians)から今季終了までの期限付きでストライカーのアレシャンドレ・パト(Alexandre Pato)を獲得したと発表した。

 チェルシーでは現在、ロイク・レミ(Loic Remy)とラダメル・ファルカオ・ガルシア(Radamel Falcao Garcia)が負傷により戦列を離れているため、前線の手駒はジエゴ・コスタ(Diego da Silva Costa)だけとなっている。そのため、フース・ヒディンク(Guus Hiddink)暫定監督にとって26歳のパトは攻撃の新たなオプションとなる。

 移籍についてパトは、「チェルシーとの契約にとても満足している。それは僕にとっての夢だった。新しいチームメートとの出会いを楽しみにしているし、早くプレーしたい」とコメントしている。

「チェルシーのサポートに感謝しているし、クラブとファンの信頼に応えられるよう願っている」

 母国のインテルナシオナウ(Internacional)で選手生活をスタートしたパトは、2007年にイタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)に移籍。チェルシーで指揮を執った経歴を持つカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)氏の下でプレーしたパトは、ミランがリーグ優勝を果たした2010-2011シーズンに14得点を記録した。

 ミランで通算150試合63得点の成績を残し、2013年にサン・シーロ・スタジアム(San Siro stadium)を去ったパトは、コリンチャンスで母国復帰を果たすと、期限付き移籍先のサンパウロFC(Sao Paulo FC)で充実のシーズンを過ごし、チェルシーとの契約に至った。

 ブラジル代表として通算27試合に出場し10得点を挙げているパトは、2008年の北京五輪と2012年のロンドン五輪にも出場している。

 ヒディンク監督は「これはギャンブルではない」と述べ、パトのイングランドでの活躍に太鼓判を押している。

「期限付きで加入すれば、彼がクラブとリーグの高い要求を満たす能力があるか否かを十分に見ることができる」

「われわれは彼を最大限にサポートするが、すべては彼次第だ。次のステップを視野に入れている選手を獲得する方がより大きなリスクがある」

「期限付きで彼を獲得することは全員にメリットがある。彼がこのクラブで満足するのか、クラブが彼に満足するのか判断することができるからだ」

(c)AFP