【1月6日 AFP】米軍主導の有志連合の報道官は5日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」がイラクとシリアでいったん支配した地域のうち約3分の1を失ったと発表した。

 有志連合報道官のスティーブ・ウォーレン(Steve Warren)大佐はイラクの首都バグダッド(Baghdad)で記者団に対し、ISは「イラクで約40%、シリアで約20%」の支配地域を失い、「両国合わせて考慮すると、いったん支配した地域の30%を失った」と述べた。有志国連合はISに対し連日空爆を行っているほか、地元部隊に訓練や武器を提供している。

 ISの支配地域は18か月前に最大となり、シリアよりもイラクにおける支配地域の方が若干広かった。2015年5月にイラク最大のアンバル(Anbar)州の州都ラマディ(Ramadi)やシリアの古代都市パルミラ(Palmyra)を制圧したが、その後、ISは守勢に回っているという。

 ウォーレン大佐の発言に先立ち、国際軍事情報企業IHSジェーンズ(IHS Jane's)は昨年末、ISの支配地域が15年、14%縮小したとの見解を発表。イラク軍によるラマディ奪還前に発表されたことを考慮しても、両者の見解には大きな開きがあるとみられる。(c)AFP