【1月4日 AFP】サウジアラビアによるイスラム教シーア派(Shiite)指導者の死刑執行に対してイランが激しく反発していることを受け、米政府は3日、中東地域の指導者らに緊張緩和に向けた努力を呼び掛けた。

 サウジアラビアは2日、シーア派指導者ニムル・ニムル(Nimr al-Nimr)師らの死刑を執行した。これがシーア派の大国イランの怒りを呼び、首都テヘラン(Tehran)では同師の死刑に抗議する群衆がサウジ大使館を襲撃。反発したサウジがイランとの外交関係を断絶する事態に発展した。

 こうした事態に米国務省のジョン・カービー(John Kirby)報道官は、「相違点を乗り越えるためには現在も外交手段と直接対話が本質的な解決策だと確信している」と述べ、引き続き中東地域の指導者たちに緊張緩和に向けた積極的な対応を求めていく考えを示した。(c)AFP