【1月4日 AFP】イランの首都テヘラン(Tehran)で、サウジアラビアによるイスラム教シーア派(Shiite)指導者の死刑執行に抗議する人々がサウジ大使館を襲撃したことを受け、サウジアラビアのアデル・ジュベイル(Adel al-Jubeir)外相は3日、イランとの外交関係を断絶すると発表した。

 同外相はさらに、サウジアラビア国内のイラン外交官全員に対し、48時間以内の国外退去を要求した。

 サウジアラビアは2日、シーア派指導者ニムル・ニムル(Nimr al-Nimr)師(56)ら47人の死刑を執行。イランでは同日、同師の処刑に抗議する群衆が、テヘランのサウジ大使館と第2の都市マシュハド(Mashhad)の領事館を襲撃し、建物に放火した。イラン当局は、大使館襲撃に関連し44人を拘束。同国のハサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領は、大使館襲撃を「とうてい正当化できない」ものだと表明している。

 ニムル師は、2011年にサウジ東部で起きた反政府抗議行動で大きな影響力を持った人物。サウジ内務省によると、同時に処刑された46人の中には、シーア派活動家に加え、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)による攻撃に参加したとスンニ派(Sunni)メンバーも含まれている。

 イランの最高指導者ハメネイ(Ayatollah Ali Khamenei)師は、ニムル師の処刑を非難し、サウジアラビアが同師を死に至らしめたことを「神は許さない」と述べた。

 これに対し、ジュベイル外相は3日、「イランの歴史はアラブ問題に対する負の干渉と敵意に満ちており、常に破壊をともなっている」と応酬した。

 スンニ派が支配するサウジアラビアとシーア派が支配するイランは、数十年間にわたり対立を続けており、サウジ政府はイラン政府がアラブ問題に干渉していると頻繁に非難している。(c)AFP