【12月28日 AFP】イスラム教のモスク(礼拝所)が暴徒化したデモ隊に荒らされたフランス・コルシカ(Corsica)島の中心都市アジャクシオ(Ajaccio)で27日、当局の集会禁止令にもかかわらず数百人が市内各地をデモ行進し、「われわれが抗議しているのは人間のくずだ。アラブ人ではない」などと叫んだ。

 アジャクシオでは、24日に消防士2人と警察官1人が市内の貧困地区ジャルダン・ドゥ・ランペルール(Jardins de l'Empereur)で「待ち伏せ」攻撃を受け負傷したことを受け、抗議デモが暴徒化。デモ隊がモスクに押し入り、聖典コーラン(Koran)を含む書籍を焼くなどした。

 デモは26日も続き、数百人が「ここは俺たちの家だ」「アラブ人は出ていけ」などと叫びながら、移民を中心に約1700人が住む同地区を行進。一連の騒動で、これまでに2人が身柄を拘束された。

 クリストフ・ミルマンド(Christophe Mirmand)知事は同地区でのデモや集会を少なくとも1月4日まで禁止すると発表したが、デモ隊は27日、同地区以外の市内各地を行進。警察署や他の貧困地区を練り歩いた後、ジャルダン・ドゥ・ランペルール地区の門で警察に阻止された。(c)AFP/Vincent-Xavier MORVAN、Jeanne Colonna