【12月20日 AFP】サッカー元フランス代表の名選手で、現在はスペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)の下部組織で指揮を執るジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)氏は、解任の危機にあるラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)監督の後を引き継ぐといううわさから距離を置いている。

 フロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長が公式に支持を表明したにもかかわらず、指揮官解任説は今もなお続いており、チーム内には不穏な空気が漂っているとされている。そして次の試合に敗れることがあれば、ベニテス監督が解任される可能性は高いとみられている。

 2002年に行われた欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)決勝で、世界を驚かせた決勝ゴールを決めて英雄としての地位を確立し、ファンからの人気が高いジダン氏だが、チームを率いた実績は下部組織だけで、指導者としての経験が不足している。

 スペイン3部のレアル・マドリード・カスティージャ(Real Madrid Castilla)で指揮を執るジダン氏は、19日に行われたCFタラベラ・デ・ラ・レイナ(CF Talavera de la Reina)とのリーグ戦を1-1で引き分けたあと、「そのようなうわさがあるのは承知しているが、私は落ち着いている。カスティージャのためにどうすべきか、それしか考えていないからね」と述べた。

「ベニテス監督を支持しているということを、皆さんにお伝えしなければならない。私は彼がトップチームを率いるのに適した人物だと考えている」

 ジダン氏はまた、自身の経験値不足について質問が及ぶと、「私に課せられた現在の仕事は、カスティージャを率いて残りのシーズンを戦うことだ」と答え、今季の任務はチームを2部リーグに昇格させることだと主張した。

「私がしなければならないのは、現在のチームと一緒に汗を流し、チームのためになることを考えるだけだ」

(c)AFP