【12月20日 AFP】アシュトン・カーター(Ashton Carter)米国防長官は19日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の掃討作戦で、米軍主導の有志連合の空爆により複数のイラク兵が死亡した件は、有志連合側に責任があったようだとの認識を示した。

 18日にイラク西部ファルージャ(Fallujah)近郊で行われたこの空爆についてカーター長官は、「双方が関わった過ち」だったようだと記者団に語り、イラクのハイダル・アバディ(Haider al-Abadi)首相に電話で哀悼の意を伝えたと付け加えた。また、「現在われわれが行っているような連携した戦闘では、こうしたことが起きる」と述べた。

 ただ、誤爆で死亡したイラク兵の人数について、カーター長官は言及を避けた。イラク側は10人と主張している。

 カーター長官はイラクとシリアの対IS作戦に派遣されている強襲揚陸艦キアサージ(USS Kearsarge)の視察中にこの発言を行い、米メディアは大きく報道した。

 米軍によると、ISに対する有志連合の空爆は全てイラク政府の承認を得た上で実施されている。米メディアは、対IS有志連合が誤って友軍を攻撃して被害が出たのは今回が初めてとみられると伝えている。(c)AFP