【12月18日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王が、故マザー・テレサ(Mother Teresa)による二番目の奇跡を承認したと、カトリック系日刊紙「アべニーレ(Avvenire)」が18日に報じた。来年の「聖人」認定へ向けた地ならしだとしている。

 バチカン情勢に詳しい同紙のステファニア・ファラスカ(Stefania Falasca)氏によると、フランシスコ法王は来年9月4日、「聖年(Jubilee Year)」の慈悲の一環として、人々から愛された修道女マザー・テレサを列聖する見通しだという。

 これに先立ち、列聖省(Congregation for the Causes of Saints)が3日前に専門家の委員会を招集し、複数の脳腫瘍に苦しむブラジル人男性が回復した事例についてマザー・テレサの奇跡によるものと認定したと、同紙は伝えている。

 アルバニア人の両親のもと現在のマケドニアの首都スコピエ(Skopje)で生まれたマザー・テレサは、インド東部コルカタ(Kolkata)のスラムで病気や死にひんした貧しい人々のために働くことに生涯をささげ、「神の愛の宣教者会(Missionaries of Charity)」を創立したことで世界的に知られる。1979年にノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞。1997年に87歳で死去した。(c)AFP