【11月23日 AFP】ベルギー警察当局が、対テロ一斉摘発を実施する間にソーシャルメディアへの情報投稿の自粛を呼び掛けたとき、市民らはこれに行儀良く、しかしちょっと変わった方法で従った──次々とネコの写真を投稿し始めたのだ。

 ことの発端はスティーブン・ファンデプト(Steven Vandeput)国防相がツイッター(Twitter)で、「警察は、ソーシャルメディアに警官らの動向を投稿しないように要請しています。みなさんの支援とリツイートをお願いします。#BrusselsLockdown(ブリュッセル封鎖)」と、市民に呼びかけたことだった。

 すると、市民らは現場の写真や警察の行動の詳細を投稿する代わりに、ネコの画像を投稿し始め、「#BrusselsLockdown」のハッシュタグは瞬く間に拡散した。ソーシャルメディア専門家マテウシュ・ククルカ(Mateusz Kukulka)氏(@Mateusz)がツイッターへの投稿で説明したところによると、最初にこのアイデアを思い付いたのはオランダ放送協会(NOS)のカメラマンで、「ブリュッセルでの警察動向のツイートの代わりに、僕らのネコ、モーツァルトの写真をどうぞ」と投稿したという。

 これが広まり、ほかのユーザーも、挙動不審なネコ、おびえた様子のネコなどの画像を投稿し始めた。シュルレアリスムの巨匠ルネ・マグリット(Rene Magritte)を生んだベルギーの人々からは、シュールな投稿も相次いだ。あるユーザー(@jaycelight)は、人気SF映画「スター・ウォーズ(Star Wars)」シリーズに登場するストームトルーパーがネコ型のスピーダーに乗っている合成画像を投稿。また、ネコ画像の投稿はベルギー国内にとどまらず、海外でも人気を得ている。(c)AFP