【11月16日 AFP】ポーランドのビトルド・バシュチコフスキ(Witold Waszczykowski)新外相は15日、公共テレビの番組で、欧州に殺到するシリア難民に訓練を施し、「祖国解放」の軍隊に組織化して帰国させることが可能だと発言した。

 16日にポーランド新政権の外相に就任するバシュチコフスキ氏は、この方法ならば、ドイツの首都ベルリン(Berlin)の目抜き通りをはじめ欧州の各都市でコーヒーをすすっているしかない難民たちが、給金の得られる仕事に就けるとも主張した。

「数万人の若者たちが(米アップルのタブレット型端末)iPad(アイパッド)を手に、ゴムボートから上陸してくる。彼らは、飲食物を乞うのではなく、どこへ行けば携帯電話の充電ができるかを尋ねてくる」と新外相は指摘。「われわれが支援することで、彼らは祖国を解放する戦いへ赴くことができる」と述べた。

 バシュチコフスキ氏はまた、「われわれが自国の軍隊をシリアでの戦闘に派兵し、その一方で数十万人ものシリアの若者たちが(ベルリンの目抜き通り)ウンターデンリンデン(Unter den Linden)でコーヒーを飲んでいる」ような事態を避けるため努力していると語った。

 ポーランド新政権では、欧州担当相に就任するコンラト・シマンスキ(Konrad Szymanski)氏が14日、フランス・パリ(Paris)で129人が死亡した連続襲撃事件を受けて、難民を欧州各国で分担して受け入れる欧州連合(EU)の計画を検討する「政治的な可能性」はもはやなくなったと発言していた。(c)AFP