【10月9日 AFP】米交流サイト(SNS)大手フェイスブック(Facebook)は、ユーザーが投稿内容に対しさまざまな感情を示すことができる新しい機能の試験を、9日からアイルランドとスペインで開始すると発表した。ただし、新しいボタンには「dislike(よくないね)」は含まれないという。

 フェイスブックは声明で、「『いいね』ボタンの拡張版となる『Reactions(反応)』ボタンの試験運用を行う。フェイスブックへの投稿に対する反応を素早く簡単に共有するためのより多くの選択肢を提供するのが狙いだ」と発表した。

 試験として導入されるのは、「love(大好き)」、「yay(やったね)」、「wow(すごい)」、「haha(笑)」、「sad(悲しい)」、「angry(怒っている)」という6つの感情を示すボタン。携帯メールやメッセージで使われる絵文字のようなものになるという。

 広報担当者は、試験期間の長さや、アイルランドとスペイン以外のユーザーが使えるようになる時期については不明だとしている。

 現行サイトには、投稿に対する好感を表現する親指を立てたマークの「いいね」ボタンが導入されているが、ユーザーからは何年も前から「よくないね」ボタンの導入を希望する声が上がっていた。

 マーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)最高経営責任者(CEO)は先月、ユーザーは「常に良い瞬間ばかりとは限らない」という理由で、「共感を表す選択肢」を欲しがっていると指摘していた。

 同社のクリス・トス(Chris Toss)・プロダクトマネジャーは、「よくないね」ボタンはフェイスブックに「付加価値をもたらす」ものではないと判断したと説明。「単に肯定か否定かよりも、自分自身を表現し、また『この内容に対して自分はこう感じる』と示すことができる多様な選択肢を提供したいと考えた」と話している。(c)AFP