【10月3日 AFP】フランスの高速列車TGVの車内で2日、ガスのような悪臭がするとして乗客約250人が避難する騒ぎがあったが、生化学の専門家らが調査したところ、悪臭の原因は、乗客がかばんに入れていた発酵肉であることが分かった。

 フランス中部ブルゴーニュ(Burgundy)地方の当局によると、ベルギーの首都ブリュッセル(Brussels)からフランス南部のマルセイユ(Marseille)に向かっていた列車の乗客から「ガスのような臭いがする」との通報があったという。

 フランス国鉄(SNCF)の広報担当者によると、列車は停車し、乗客約250人が避難したという。

 車内の検査を行うために、NBCR(核・生物・化学・放射能災害)リスク対策部隊が出動したところ、臭いの原因は、「ものすごい悪臭を放つ肉」を含む、発酵食品が入った1人の乗客の荷物であることが判明したという。

 2時間半後、乗客らは列車に戻ったという。

 フランスで今年8月、国際高速列車の車内で武装した男が銃を発砲し、他の乗客らに取り押さえられる襲撃未遂事件が起きており、これ以降、乗客も治安当局も、列車内での不審な動きに警戒する傾向が続いている。(c)AFP