【9月23日 AFP】ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VolkswagenVW)は22日、同社の排ガス不正問題に関連して、影響を受ける車の数が世界中で1100万台に上る可能性があると発表した。これによって問題はさらに大きくなり、同社の時価総額の3分の1が吹き飛んだ上、マルティン・ウィンターコルン(Martin Winterkorn)会長(68)の失脚も取り沙汰されている。

 米当局が刑事捜査に着手する中、ウィンターコルン会長はドイツの産業技術の高い名声に傷をつけかねないこの問題に対し、「心の底からの謝罪」を表明した。

 VWは捜査が行われている間、米国でのディーゼル車の販売を中止。同社には、最高180億ドル(約2兆円)の罰金が科される可能性もある。

 一方フランスや韓国の当局も捜査に乗り出す方針を示しており、VWは第3四半期に向けた引当金として65億ユーロ(約8700億円)を計上すると発表した。

 問題の発覚で21日に急落した同社の株価は、影響台数1100万台という新たな発表や業績見通しの下方修正の可能性も示唆したことなどから、22日にはさらに19.8%安となった。(c)AFP/Simon MORGAN