【9月18日 AFP】(一部更新)チリ沖で起きたマグニチュード(M)8.3の地震で、住民らが17日、余震の恐怖におびえながら過ごした一夜について語った。この地震では少なくとも12人が死亡。沿岸の広範囲が津波による大きな被害を受けた。

 チリは地震にたびたび見舞われているが、当局者らによると16日夜に起きた今回の地震は同国史上6番目の強さを記録し、今年に世界で発生した地震の中では最大だったという。

 津波警報が出された同国太平洋沿岸地域では100万人近い人々が避難。日本でも18日早朝に北海道から沖縄までの太平洋側で最大1メートルの津波が到達する恐れがあるとして、気象庁が津波注意報を出した。

 同国では17日未明にかけ余震が続き、住民らは高台に避難。大きな被害を受けたイジャペル(Illapel)で、自宅前のがれきの片づけをしていた女性はAFPに「悪夢だった。揺れは長く続いて、さらに余震が続いた。ひどい状況だった。立っていられなかったけど、運よく命は助かった」と語った。

 地震から数時間後には、コキンボ(Coquimbo)州各地の沿岸を最大4.5メートルの津波が襲い、港の広範囲が損傷。中でも被害が大きかった漁村のトンゴイ(Tongoy)では、海岸通り全体が破壊されている様子が地元テレビによって伝えられている。また、観光地バルパライソ(Valparaiso)の港も2メートルの津波に襲われた。

 チリ緊急災害対策庁(ONEMI)によると、今回の地震ではコキンボ州を中心に526軒の家屋が損壊。ホルヘ・ブルゴス(Jorge Burgos)内相は、同州に非常事態宣言を出したと発表した。(c)AFP/Giovanna FLEITAS