【8月11日 AFP】韓国ロッテグループ(Lotte Group)会長の辛東彬(シン・ドンビン、Shin Dong-Bin、日本名:重光昭夫)氏は11日、韓国国内でのテレビ会見で、創業者一族の経営権争いについて謝罪し、企業統治と透明性をめぐる改革を約束した。

 ロッテグループは創業者の辛格浩(シン・キョクホ、Shin Kyuk-Ho、日本名:重光武雄)氏(92)と息子である辛東彬氏、同氏の兄の辛東主(シン・ドンジュ、Shin Dong-Ju、日本名:重光宏之)氏が、小売業から遊園地、ホテル、化学工業まで合わせて約900億ドル規模のグループ事業の経営権をめぐり争っている。

 在日韓国人二世の辛東彬氏はカメラの前で2回、深々と頭を下げ「今起きている騒動は、企業統治改善と透明性強化の努力が足りなかった結果だ」と語った。またロッテに対し、韓国国内で起こっている反日感情を収めようと「韓国国民、株主、契約先、従業員の皆さんの懸念に対処し、改革を図っていく」とも語った。

 ロッテグループは1948年に父親の辛格浩氏が日本で創業し、チューイングガムの販売業者から製菓大手に成長。1965年の日韓国交正常化以降、韓国で拡大し、事業の8割は韓国で行っている。(c)AFP