【7月30日 AFP】パキスタンのパンジャブ(Punjab)州で29日、同国の宗派間抗争の背後にいるとされる反イスラム教シーア派(Shiite)武装集団の指導者が、警察との銃撃戦で他の戦闘員13人とともに死亡した。当局が発表した。

 警察に射殺されたのは、武装集団ラシュカレ・ジャングビ(Laskhar-e-JhangviLeJ)を率いるマリク・イスハク(Malik Ishaq)容疑者と上級司令官らを含む戦闘員ら。

 LeJはパキスタンで最も冷酷な武装集団の一つとされており、長期的には国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)に近く、最近ではイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」との関係を発展させているとみられている。

 匿名を条件にAFPの取材に応じたある警察幹部は、25日に逮捕したイスハク容疑者を29日に移送中に護送の車列が襲撃され、「警察が応戦し銃撃戦となり、イスハクと息子2人、その他11人が死亡、警官6人が負傷した」と述べた。またパンジャブ州政府の内相もAFPの取材に対し、イスハク容疑者と「彼の息子2人を含む13人」が29日に死亡したことを認めた。

 イスハク容疑者の指導下で、LeJは2013年初めに180人以上が死亡した南西の都市クエッタ(Quetta)での自爆攻撃2件を含め、最近のパキスタンにおけるシーア派に対する襲撃事件で犯行声明を出している。(c)AFP/Waqar Hussain