【7月6日 AFP】(一部更新)ギリシャのヤニス・バルファキス(Yanis Varoufakis)財務相は6日、辞任を表明した。同国で5日に実施された財政緊縮策への賛否を問う国民投票では、反対が多数を占め、政府側が勝利を収める結果となっていたことから、バルファキス財務相の辞任表明は予想外のものとなった。

 バルファキス財務相は、マイクロブログのツイッター(Twitter)上で辞任を表明した後、自身のブログへの投稿で「国民投票の結果が発表された直後に、ユーログループ(ユーロ圏財務相会合)の一部のメンバーと各種『パートナー』が、会合では私が『不在』であった方がよいと考えていることに気付いた」と説明。

 これはアレクシス・チプラス(Alexis Tsipras)首相が「合意に向けた一助となるかもしれないと判断した考え」であり、「こうした理由で、私は今日、財務省を去る」と述べた。バルファキス財務相はここ数か月間、債権団との交渉で衝突を繰り返していた。

 一方で財務相は、国際債権団が要求する財政緊縮策の実施を投票者の6割以上が拒否する意思を示した国民投票の結果は「民主的権利のための闘い全てがそうであるように、大きな代償を支払うことになる」と警告。

 また、「われわれの政府に与えられた莫大な資本」を「適切な解決に対する是認に即時投資」しなければならないと述べるとともに、「債務の再編、緊縮策の軽減、貧困層が恩恵を授かるような再分配、そして真の改革」につながる合意に達するよう求めた。(c)AFP