【6月26日 AFP】中国で、公営宝くじの収益金169億元(約3400億円)が私用車の購入などのために不正流用されていたことが、会計検査院の調査により分かった。国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)が26日、報じた。

 同紙によると、この額は2012~14年の収益額の4分の1に相当し、「不動産や商用ビルの購入や横領を通じて」不正流用されていた他、官僚の海外旅行費や私用車購入に充てられていた例もあったという。同紙は基金の着服で罰せられた官僚の有無には触れず、うち一部が責任を問われ、数十億元が「回収」されたとのみ報じている。

 中国でギャンブルは違法だが、社会福祉やスポーツ振興を目的とした公営宝くじは認められており人気も高い。その一方で宝くじをめぐる汚職もまん延しており、国民の不満を鎮めようと共産党指導部は取り締まりを強化している。(c)AFP