【6月24日 AFP】24日に名古屋からの出発を発表していた次世代ソーラー飛行機「ソーラー・インパルス2(Solar Impulse 2Si2)」のチームは同日未明、太平洋(Pacific Ocean)上空の天候の問題により離陸を延期した。

 太陽エネルギーのみでの世界一周飛行に挑戦中、悪天候のため今月初め名古屋に緊急着陸した後、梅雨によって足止めされているソーラー・インパルス2は、同日午前2時30分に名古屋を離陸して米ハワイ(Hawaii)に向かう予定だった。だが、ハワイ到着までの今後5日間の昼夜の天気図と予報を数時間にわたって検討した結果、同日の出発を断念することが決まった。

 太陽エネルギーのみで世界一周を目指す同機にとってハワイへの区間は最大の難関になるとみられている。

 プロジェクトの広報担当は名古屋で記者団に対し、「ハワイ周辺の天候不良のため飛行を中止した。寒冷前線が伸びている。同機の安全と操縦士の安全を優先する」と伝えた。

 操縦席から出てきたアンドレ・ボルシュベルク(Andre Borschberg)操縦士は直後にウェブカメラに向かい、「心底がっかりしている」と語ったが、やむを得ないと認めた。

 しかしボルシュベルク氏ともう1人の操縦士、ベルトラン・ピカール(Bertrand Piccard)氏は、同日の飛行再開断念にめげず、再度挑戦すると誓っている。(c)AFP/Harumi OZAWA