【5月28日 AFP】(一部更新)米国防総省の研究所が誤って、炭疽(たんそ)菌の生きたサンプル少なくとも一つをメリーランド(Maryland)州の民間の研究所に送っていたことが明らかになった。サンプルは韓国の米軍基地の研究所などにも送られたが公衆衛生に対する脅威はなかった。当局が27日、明らかにした。

 国防総省によると、ユタ(Utah)州の研究所が「うっかりして」生きた炭疽菌のサンプルをメリーランド州の民間の研究所に送付したという。

 同省のスティーブン・ウォレン(Steven Warren)報道官は記者団に対し、「公共に危険はなく、(炭疽菌に)さらされた可能性がある研究所職員に感染の疑いや確認されたケースはない」と述べた。

 トラックで輸送された生きたサンプルは、今月22日遅くに送付先の研究所で発見され、他の研究所にも知らされたという。政府の衛生当局は他の研究所に送られたサンプルについて確認中だという。

 この他に韓国の米軍基地や、少なくとも米国内の9州、12以上の政府・民間研究所が炭疽菌のサンプルを受け取っており、当局は他にもサンプルが輸送されていないかどうかを確認中だ。(c)AFP