【5月15日 AFP】闘牛はずっと前から知っていただろうが、赤い服を着た男性は青やグレーの服を着ている男性よりも怒って支配的に見えるとの研究結果が13日、英国王立協会(Royal Society)の専門誌バイオロジー・レターズ(Biology Letters)に掲載された。

 論文は、異なる色の服を着た男性の写真を複数の男女に見せ、その反応を分析したもの。研究を行った英ダラム大学(Durham University)の研究チームによると、「赤い服を着た男性はより攻撃的で支配的と評価され、グレーや青の服を着た対象者よりもより頻繁に『怒り』(という項目)に分類された」という。

 以前の研究では、赤を身に着けているとスポーツの試合で勝つ確率が高まる可能性が示されている。また、赤が支配の印とされる種もある。だが、今回の研究は、服の色と人の受け取り方との間の関連性を示し、赤は人に何らかの連想を引き起こすとしている。

 研究では、男女の割合が半々の計100人を対象に、赤、青、グレーの服を着た男性の写真を見てもらい、そこに表れている攻撃性と威圧感のレベルと精神状態について評価してもらった。

 その結果、男女ともに、赤い服を着た男性には怒りと攻撃性が表れていると感じた。ただ、赤い服を着た男性の写真に支配力を感じたのは、今回の研究では男性だけだった。一方、グレーと青からは、攻撃性や権力といった印象を男女ともに受けなかった。

 論文は、「赤は、男性の支配力と攻撃性に関する傾向を推察するための手がかりかもしれない」としている。(c)AFP