【4月4日 AFP】今月2日にケニアで大学を襲撃し、148人を殺害した国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系イスラム過激派組織「アルシャバーブ(Shebab)」が4日、ケニア国民は「新たな血の海」を見ると警告する声明を発表した。

 アルシャバーブが電子メールで送信した声明には、ケニア国民に向けて「おまえたちの政府が迫害を止め、イスラム教徒の全ての土地がケニアの占領から解放されるまで、われわれはアラーのゆるしの下、何があってもイスラムの兄弟たちの死の復讐を止めることはない。それまでケニアの都市は血によって赤く染まり続けるだろう。これは長くおぞましい戦争となる。ケニア国民はその最初の犠牲者だ」と書かれていた。

 さらに声明は「選択には結果が伴う…おまえたちは政府に反対の声を上げないことによって政府の抑圧を容認しているだけでなく、選挙で彼らを選ぶことでその政策を後押ししている」と非難し「従って、おまえたちは自らの血をもってその代償を払うのだ」とも述べている。声明は整った英文で書かれていた。

 アルシャバーブは2日、ケニア北東部ガリッサ(Garissa)の大学を襲撃し、学生を人質に取って大学の寮に立てこもった。事件発生から約16時間後に軍の部隊が突入。爆発音や銃声が激しく鳴り響き、襲撃犯全員が着用していた爆発物入りのベストで自爆して事件は収束した。

 この事件ではこれまでに148人が死亡しており、ケニアで発生した襲撃事件としては1998年に首都ナイロビ(Nairobi)で起きた米大使館爆破事件に次ぐ犠牲者を出したほか、アルシャバーブが起こした事件としては最悪の惨事となっていた。(c)AFP