【3月30日 AFP】仏アルプス(French Alps)で24日に起きたドイツ格安航空会社ジャーマンウイングス(Germanwings)9525便の墜落で、同機を故意に山腹に激突させた疑いが持たれているアンドレアス・ルビッツ(Andreas Luiz)副操縦士(27)の行動を説明するものとして飛び交っている仮説の一部を紹介する。

■精神上の問題?

 ドイツメディアは、ルビッツ副操縦士が深刻なうつ病に悩まされていたと報じているが、その真偽は今のところ確認されていない。独検察当局は27日、ルビッツ副操縦士の自宅を家宅捜索した結果、「副操縦士が病気であったことと、必要な治療方法を示す」医療関係の書類が発見されたと発表したが、病名は公表していない。独検察当局はまた、墜落当日のものを含む病欠用書類が引き裂かれた状態で見つかったと発表。こうした証拠が、ルビッツ副操縦士が病気であることを会社に隠していた事実を裏付けているとしている。

 ドイツ紙ウェルト日曜版(Welt am Sonntag)によると、副操縦士が住んでいたドイツ西部デュッセルドルフ(Duesseldorf)の住宅から、精神疾患の治療薬が見つかった。また、独大衆紙ビルト(Bild)は、ドイツ航空規制当局の資料を基に、ルビッツ副操縦士が「深刻なうつ」で2009年に精神医学的な治療を受け、その後も医師によるサポートを受けていたと伝えた。

■恋愛関係の悩み?

 ビルト紙は27日、治安関係者の証言として、ルビッツ副操縦士が恋人と「恋愛関係上の深刻な危機」を抱えていたと伝えたが、この情報の確認はとれていない。同紙はさらに29日、情報筋の詳細を伏せた上で、副操縦士がデュッセルドルフで同居していた恋人が妊娠していた可能性があると報じた。この報道の真偽もまだ確認されていない。