【3月27日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)は、レギュラーシーズンの試合をドイツやメキシコで計画すると同時に、英ロンドン(London)での試合数を増やすことで、世界的な競技人口の増加を目指している。

 NFLのウェブサイトによれば、リーグは来年3~4試合をロンドンで行うことを見据え、同地でシーズンチケットを購入する顧客ベースを築きながら、2017年にはドイツとメキシコで試合を行いたいとしている。

 NFLのマイク・ウォーラー(Mark Waller)上級副社長は、9月~10月のラグビーW杯(Rugby World Cup 2015)がなければ、ロンドンでは今年、レギュラーシーズンの4試合を行うことになったはずだとしている。

 ウォーラー氏は、2022年までにロンドンを本拠地とする球団を設立したいと考えており、今年同地で行われる3試合のチケットはすでに売り切れたことを明かしている。

 また、約4万人のファンがウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で行われる3試合すべてのチケットを購入したということで、昨年と同じく、ロンドン近郊の住民がほとんどだという。NFLは、チケットを買う習慣が根付けば、イングランド(England)に球団ができた際、シーズンチケットを売りさばく上での助けになるだろうとしている。

 NFLは、2017年のプロボウル(NFL Pro Bowl 2017)をブラジルで開催することを検討していると同時に、今月初めにメキシコ市(Mexico City)の会場を視察しており、ドイツではフランクフルト(Frankfurt)やデュッセルドルフ(Dusseldorf)、ベルリン(Berlin)、ミュンヘン(Munich)が候補地になっているという。

 リーグは同時に、シーズン前のトレーニングの一部と、練習試合をメキシコで行う可能性を検討しているという。中国については、デジタル著作権など、オンラインコンテンツの問題に焦点を当てているという。

 ウォーラー氏は、「われわれが着手しているのは、『メキシコ、カナダ、中国でどのように計画を進めていくか?』ということ」と明かし、「次のターゲットになるのはどこか?ブラジルとドイツの市場を開拓することになると思うね」と締めくくった。(c)AFP