【3月25日 AFP】ドイツ航空大手ルフトハンザ航空(Lufthansa)傘下の格安航空会社ジャーマンウイングス(Germanwings)の4U9525便が24日、フランス・アルプス(French Alps)に墜落した事故で、スウェーデン3部のサッカーチームが同便の搭乗を予定していたものの、直前でフライトを変更し、事故を免れたことが分かった。チーム関係者が明かした。

 スウェーデン中央部のボルレンゲ(Borlaenge)を本拠地とするダルクルドFF(Dalkurd FF)の選手たちは、バルセロナ(Barcelona)遠征からの帰国に4U9525便を使うことを予定していた。

 しかし、デュッセルドルフ(Dusseldorf)での乗り次ぎ待ちが非常に長くなることから、チームはバルセロナの空港に到着した後、チューリヒ(Zurich)やミュンヘン(Munich)を経由する別の3便にフライトを変更したという。

 チームに所属するGKフランク・ペターソン(Frank Pettersson)は、ツイッター(Twitter)に「ここ数時間で僕らと連絡を取ろうとしてくれたみなさんへ、僕たちは大丈夫です。別の便でした。ご冥福をお祈りいたします」と投稿した。

 しかし、クラブのアディル・キジル(Adil Kizil)スポーティングディレクターは、本当に危ないところだったことを明かし、日刊紙アフトンブラデット(Aftonbladet)に対して「当初は乗る予定だった」と語っている。

「アルプスを越えて北に向かう便は、同じ時間帯に4便あった。そのうちの3便に選手たちは乗っていたんだ。本当に、本当に幸運だった」

 ダルクルドFFは、スウェーデン国内のクルド人コミュニティーのクラブで、世界中に散らばるクルド人がサポーターについている。

 墜落したのは、スペイン・バルセロナ発、ドイツ・デュッセルドルフ行きのエアバス(Airbus)A320型機で、乗客乗員150人全員が死亡した。主にスペイン人とドイツ人が搭乗し、ほかに複数のトルコ人、ベルギー国籍の少なくとも1人が乗っていたとみられている。(c)AFP