【3月23日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の公式タイヤサプライヤーで、毎年発表する官能的なカレンダーでも有名な伊タイヤメーカー、ピレリ(Pirelli)の持ち株会社カム・フィナンツィアリア(カムフィン、Camfin)は22日、中国国営・中国化工集団公司(ケムチャイナ、ChemChina)がピレリの株式の4分の1超を取得することで合意したと発表した。

 カムフィン側は「長期的な産業協力関係」を築くとしており、最終的には株式公開買い付け(TOB)が実施される見込み。

 ケムチャイナも23日、カムフィンが保有するピレリ株の26.2%を1株当たり15ユーロ(約1800円)で買い取ることで合意したとの声明を発表した。さらに他の株主に対してTOBを行う計画だという。

 米ブルームバーグ・ニュース(Bloomberg News)によると、合意ではピレリを71億ユーロ(約9200億円)相当と評価している。ピレリの経営権を得るためには、少なくとも過半数株式50.1%の取得が必要。

 ケムチャイナは声明で、買収交渉中もカムフィンとともに、ピレリの運営および経営の「安定」を図っていくと表明している。一方、カムフィン側はピレリの本社とノウハウは引き続きイタリアにとどまると述べている。(c)AFP