【3月17日 AFP】英国で今月初めに開催された1891年から続く世界最大のドッグショー「クラフツ(Crufts)」で、入賞を果たした後に死んだアイリッシュセッターについて、ショーを主催したケネルクラブ(Kennel Club)は16日、毒物を摂取したのは会場ではなく、ベルギーの自宅へ帰る途中だったことが分かったと発表した。

 ケネルクラブによると毒物検査の結果、英国とベルギーのチームが共同オーナーとなっているアイリッシュセッターの「ジャガー(Jagger)」は今月6日、欧州連合(EU)域内では使用が禁止されている即効性のある2種類のカーバメート系殺虫剤、カルボフランとアルジカルブを摂取したことが原因で死んだことが分かった。

 ケネルクラブによれば、摂取すると数時間以内に症状が出始めることから、「28~36時間前の3月5日にクラフツの会場で毒を盛られたとは考えられない」という。同クラブのキャロリン・キスコ(Caroline Kisko)事務局長は「毒物はベルギー国内で、ジャガーが死ぬ直前に摂取された可能性が非常に高い」と述べている。

 また、キスコ氏によると、調査の結果、さらに5匹の出場犬にも毒が盛られたとのうわさについても根拠がないことが確認されたという。(c)AFP