【3月3日 AFP】米交流サイト(SNS)大手フェイスブック(Facebook)に対し、同社がスマートフォン(多機能携帯電話)上で提供するサービスのホストとなっている通信事業者たちから、「無賃乗車」をしていると非難する声が上がっていることについて、同社の創業者で最高経営責任者(CEO)のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏は2日、そうした不平を一蹴した。

 スペイン・バルセロナ(Barcelona)で開催中の世界最大級のモバイル関連展示会「モバイル・ワールド・コングレス(Mobile World CongressMWC)」の場で、フェイスブックや米グーグル(Google)などIT大手企業と通信事業者の緊張関係について、ザッカーバーグ氏が発言した。

 通信事業者側はこれまで、一部のインターネット・サービスはスマートフォンのアプリケーションで収益を生んでいるが、それらのホストとなっているネットワークへの投資を強いられているのは通信事業者だと不平を述べてきた。1日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street JournalWSJ)は、移動体通信事業者デジセル・グループ(Digicel Group)のデニス・オブライエン(Denis O'Brien)会長が「マーク・ザッカーバーグは、手ぶらでパーティーにやって来て、人のシャンパンを飲み、人の彼女にキスをする男のようだ」と評したコメントを引用した。

 これに対しザッカーバーグ氏は、中南米やアフリカ、アジアといった開発途上国で、スマートフォンによるインターネット接続サービスを開始するためにフェイスブックが提携する通信事業者も同席するMWCの席で、自社を擁護し、「わが社が提供しているそうしたサービスは皆に愛されており、データ利用の推進力だ。わが社のパートナーのためにもなる収益モデルで運営したいというのが、わが社の願いだ」と語った。(c)AFP