【2月23日 AFP】(一部更新)バングラデシュ中部のパドマ(Padma)川で22日、定員超過のフェリーが貨物船と衝突して沈没する事故が起き、地元当局によると23日までに少なくとも子ども11人と女性7人を含む69人の死亡が確認された。

 当局は正確な行方不明者数は分からないとしているが、乗客らは70~150人が乗っていたと話している。生存者によれば、フェリーは上下デッキとも乗客でいっぱいで、定員オーバーだったという。

 地元の警察署長はAFPの取材に対し、約50人が「泳いで岸にたどり着いたか、または他の船に救助された」と語った。現場では夜を徹した救助活動が行われ、現在は沈没した船体を引き揚げて遺体捜索が進められているという。

 収容された遺体は、首都ダッカ(Dhaka)の西約70キロに位置するパトゥリア(Paturia)のフェリー乗り場に運ばれ、集まった乗客の親族らによって身元確認が行われている。

 ベンガル語の地元紙Prothom Aloは、ある生存者の話として、フェリーは対岸に向かってパトゥリアを出発した15分後に貨物船と衝突して転覆し、多数の乗客が船内に閉じ込められたと伝えた。

 バングラデシュではフェリー事故が後を絶たず、1週間余り前にも客船が沈没して死者が出たばかり。シャージャハン・カーン(Shahjahan Khan)船舶相によると先日の事故では、2隻のフェリーが「スピードを競っていた」際に衝突したという。(c)AFP/Shafiqul ALAM