【2月20日 AFP】カタールは19日、駐エジプト大使を召還した。エジプトがリビアで実施しているイスラム過激派への空爆をめぐる意見対立に端を発したもので、欧米と同盟関係にあるアラブ諸国の間に新たな亀裂が生まれる恐れが出ている。

 カタール外務省の関係者によると、リビア情勢に関するアラブ連盟(Arab League)の協議の際、「カタールはテロリズムを支援している」とエジプト代表が非難したことから、事情を聴くため駐エジプト大使を召還したという。

 両国の外交摩擦は、リビアが国連安全保障理事会(UN Security Council)にイスラム過激派との戦いに用いる武器の禁輸措置を解除するよう訴えている中で起きた。

 カタールなど湾岸諸国の大半は、イラクとシリアのイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に対する空爆を行っている米国主導の有志国連合に加わっている。エジプトも米国の同盟国だが、これらの国の間の関係が悪化すると、エジプトの隣国リビアで対IS共同戦線を張っていこうとする努力を妨げる恐れがある。