【2月6日 AFP】日本卓球協会(JTTA)は5日、イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」による邦人人質事件を受け、安全面に関する懸念を理由に、クウェートとカタールで開催される2大会への出場を取りやめたと発表した。

 シリアの無法地帯で起きた殺害事件で、国内の緊張感が高まっており、JTTAはワールドツアーの一部にあたる両大会に選手派遣を中止することを決めた。

 卓球のクウェート・オープン(ITTF World Tour Kuwait Open)は11日に、カタール・オープン(ITTF World Tour Qatar Open)は17日に開幕する。

 JTTAは発表した声明の中で、「報道などでご承知のとおり、中東で邦人が拉致・殺害される事件が発生し、それに伴う不穏当なメッセージが伝えられました」とコメントしている。

「事態を考慮し、協会はクウェートとカタールの大会には選手団の派遣を取り止めるという決定をしました」

 イスラム国が人質にとっていたジャーナリストの後藤健二(Kenji Goto)さんと、湯川遥菜(Haruna Yukawa)さんを殺害するまで、日本は中東地域の紛争と距離を置く姿勢をとっており、イスラム過激派などの攻撃対象になることはほとんどなかった。(c)AFP