【1月27日 AFP】先月ジャワ海(Java Sea)で墜落したエアアジア(AirAsiaQZ8501便の捜索活動に参加しているインドネシア軍は27日、数日間にわたって試みてきた同便の胴体部分の引き揚げ作業から撤退する方針を発表した。

 12月28日に悪天候の中、墜落したQZ8501便の乗客乗員162人のうち、これまでに遺体が回収されたのは70人にとどまっている。当局は機体の胴体部分から遺体の大半を発見できるとみて、この数日間引き揚げを試みてきたが、繰り返し失敗していた。

 捜索活動の人員と装備の大半を提供してきたインドネシア海軍は27日、損傷の激しい胴体部分の引き揚げは困難すぎ、また内部でこれ以上の遺体は確認していないとして、作業から撤退すると発表した。同軍の捜索救助作戦を率いているウィドド(Widodo)少将は「わが軍の全要員を撤退させている。犠牲者の遺族には誠に申し訳ない」と語った。

 インドネシア国家捜索救助庁のバンバン・スリスティヨ(Bambang Soelistyo)長官は「今後も引き続き犠牲者の遺族の希望をかなえるよう試みるが、大規模な捜索とはならないだろう」とAFPに語った。

 軍報道官は胴体部分は「破壊」されたと語った。報道官は「しばらく海水に浸かっていたために、われわれが持ち上げた際に分裂してしまった」と述べ、さらに「これ以上、遺体を見つけることはできない」と話した。(c)AFP/Yudha Manx