【1月27日 AFP】地球温暖化が現在のペースで進めば、壊滅的な干ばつと悪天候を周期的に引き起こす気象現象「ラニーニャ(La Nina)」が、今世紀はさらに激しく頻繁に起こる可能性が高いとする研究論文が26日、英科学誌「ネイチャー・クライメート・チェンジ(Nature Climate Change)」で発表された。

 中国海洋大学(Ocean University of China)などのチームが行った統計モデリングによると、数千人が死亡し数百万人が避難した1998~99年の事象のように極めて激しいラニーニャ現象は、今世紀にはこれまでの2倍近い頻度で発生することが予想される。研究チームは、地球を温暖化させている温室効果ガスの排出が減ることがなければ、20世紀には23年に1回の発生頻度だった「極端な」ラニーニャ現象は、今世紀は平均して13年ごとに発生すると述べている。

「つまり、壊滅的な気候現象の発生頻度が増えると同時に、その翌年に起こる逆の異常気象への変動も増え、社会経済的に深刻な結果をもたらす可能性がある」とチームは警告している。

 ラニーニャ(スペイン語で「女の子」の意)は、別の異常気象であるエルニーニョ(スペイン語で「男の子」の意)の翌年に起こることがある。研究チームは、このエルニーニョ現象についても、強度と発生頻度が増す可能性があると指摘している。これら2現象は、「エルニーニョ・南方振動(ENSO)」と呼ばれる気候変動のサイクルの一環で、環太平洋地域を中心に壊滅的な影響をもたらしうる。

 ラニーニャ現象は、エルニーニョ現象とは対照的に、太平洋の赤道域の中部で海面水温が通常よりも下がり、太平洋西部の国々(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、バングラデシュ、ベトナムなど)の地表温度との差もより大きくなる。この「温度勾配」は地球温暖化によって増大する可能性があり、大気の流れや降雨パターンに影響を与え、温度差が激しいほど太平洋西部の国々では多雨傾向となり、太平洋東部の米大陸では少雨傾向となると、研究チームは指摘している。(c)AFP/Mariette LE ROUX