【1月26日 AFP】イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」は25日、人質に取っていた日本人2人のうち、湯川遥菜(Haruna Yukawa)さんを殺害したことを認めた。

 イスラム国がイラクとシリアの支配地域で放送するラジオ局「アルバヤン(Al-Bayan)」は、「イスラム国は、警告していたことを実行した。期限切れとなった後、日本人の人質、湯川遥菜を処刑した」と放送した。

 放送に先立ち、インターネット上には、湯川さん殺害を発表する画像が投稿されていた。画像には、イスラム国が拘束している2人目の人質の後藤健二(Kenji Goto)さんを名乗る男性の音声が付けられ、安倍晋三(Shinzo Abe)首相に対し、身代金としてイスラム国側が要求していた2億ドル(約235億円)を72時間以内に支払わなかったために、湯川さんが殺害されたと語っている。

 男性の音声はまた、イスラム国が身代金の要求を取り下げ、その代わりに2005年にヨルダンの首都アンマン(Amman)で起き60人が死亡した連続爆破事件に関与したとして死刑判決を受けたイラク人の女、サジダ・リシャウィ(Sajida al-Rishawi)死刑囚の釈放を新たに要求していることを明らかにしていた。

 25日のアルバヤン・ラジオもまた、「2人目の人質(後藤さん)は、自身の解放と引き換えに、ヨルダンの抑圧者の牢獄に捕えられているわれわれの姉妹、サジダ・リシャウィを解放するよう(日本)政府に圧力をかけるように、親族に求めている」と放送した。(c)AFP