【1月9日 AFP】(一部更新)パリ(Paris)東部のユダヤ系食料雑貨店で9日に発生した人質立てこもり事件の容疑者の男が、7日に起き12人が死亡した風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)本社襲撃事件の容疑者のうち少なくとも1人と顔見知りだったことが分かった。消息筋がAFPに明らかにした。

 立てこもり事件のアメディ・クリバリ(Amedy Coulibaly)容疑者(32)とシャルリー・エブド紙襲撃事件のシェリフ・クアシ(Cherif Kouachi)容疑者は2010年、フランスで起きた脱獄未遂事件の首謀者とされるジャメル・ベガル(Djamel Beghal)元受刑者を一緒に訪れている場面を目撃されていた。

 クリバリ容疑者は脱獄未遂事件に関与したとして有罪判決を受けており、警察のテロ対策課によってその存在はよく知られていた。一方、同事件をめぐるシェリフ容疑者への訴追は取り下げられていた。

 クリバリ容疑者らが脱獄させようとしていたのは、1995年10月にパリ地下鉄のミュゼ・ドルセー(Musee d'Orsay)駅で起き30人の負傷者を出した爆破事件で終身刑を言い渡されたアルジェリア人イスラム過激派のスマイン・アイト・アリ・ベルカセム(Smain Ait Ali Belkacem)受刑者。

 仏警察は9日、クリバリ容疑者とその妻のアヤット・ブーメディエンヌ(Hayat Boumeddiene)容疑者の顔写真を公開した。(c)AFP