【12月29日 AFP】中国中央テレビ(China Central TelevisionCCTV)は27日、江西(Jiangxi)省高安(Gaoan)市にある食肉処理場から「伝染性の高いウイルス」に感染したブタの肉が、国内の少なくとも7省に出荷されていたことが明らかになったと報じた。

 ウイルスに汚染された肉が市場に出回っていたという中国の最新の食品スキャンダルは、中国中央テレビの取材調査で明らかになった。同テレビ局によれば、こうした汚染豚肉の出荷によって得られた利益は年間2000万元(24億ドル)以上に達するとみられている。

 また中国国際放送(China Radio InternationalCRI)は29日、高官8人が「病気またはすでに死んだブタの肉が販売された問題で」職務怠慢などのかどで免職処分になったと伝えた。中国の食品安全関連法では、死んだブタに関しては厳格な衛生基準が定められている。また国営新華社(Xinhua)通信によれば、免職された高官は地元高安市の「畜産及び商工部門」の職員だという。

 さらに中国国際放送は同市高官の談話として、これまでに容疑者12人が拘束された他、「違法食肉処理場」1か所が解体され、もう1か所が閉鎖されたと伝えた。この容疑者12人の中に、免職された8人が含まれているのかどうかについては報じていない。

 高安市は中国料理の主要食材である豚肉の国内有数の産地で、毎年200万匹以上が食肉処理されている。(c)AFP