【11月24日 AFP】イタリア初の女性宇宙飛行士を乗せて23日に打ち上げられたロシアの宇宙船「ソユーズTMA-15M(Soyuz-TMA15M)」が24日、国際宇宙ステーション(International Space StationISS)に無事、到着した。米航空宇宙局(NASA)が明らかにした。

 ロシア宇宙庁(Roscosmos、ロスコスモス)の声明によると、イタリア人のサマンサ・クリストフォレッティ(Samantha Cristoforetti)飛行士(37)、ロシア人のアントン・シュカプレロフ(Anton Shkaplerov)飛行士、米国人のテリー・バーツ(Terry Virts)飛行士を乗せたソユーズはグリニッジ標準時23日午後9時1分(日本時間24日午前6時1分)、カザフスタンにあるロシアのバイコヌール宇宙基地(Baikonur Cosmodrome)から打ち上げられた。

 NASAの発表によれば、ソユーズはグリニッジ標準時24日午前2時49分(日本時間午前11時49分)、ISSへのドッキングに成功した。3人は2015年5月まで滞在予定。

 今回の打ち上げでは、ISSへの食料の補給もミッションの一部で、ソユーズにはキャビア約500グラムやリンゴ、オレンジ、トマト、粉ミルクと紅茶に加え、重さ20キロのエスプレッソメーカーも積み込まれた。

 このエスプレッソメーカーは、イタリアの有名コーヒーメーカー「ラバッツァ(LavAzza)」と宇宙食専門エンジニアリング会社「アルゴテック(Argotec)」が共同開発したもので、ISSに滞在中の宇宙飛行士たちも今後は本格的なコーヒーを楽しめるようになる。

 バーツ飛行士とシュカプレロフ飛行士は声明で、イタリア空軍大尉のクリストフォレッティ飛行士について、「宇宙へと旅立つイタリア初の女性宇宙飛行士というだけでなく、人類の宇宙進出史上初めて軌道上で本物のイタリアンエスプレッソを味わう宇宙飛行士でもある」と述べている。

 NASAは現在、米国人宇宙飛行士をISSに送るにあたってロシア側に完全に依存しており、ソユーズ宇宙船への搭乗料金として宇宙飛行士1人につき7000万ドル(約82億円)を負担している。(c)AFP