【11月18日 AFP】インド保健当局の高官は16日、国産の抗生物質に殺鼠(さっそ)剤に使用される毒物が混入している可能性があるとして、購入しないよう警告した。先ごろ中部チャッティスガル(Chhattisgarh)州で発生した集団避妊手術を受けた女性13人の死亡事故も、汚染されたこの薬剤の使用が原因だった可能性があるという。

 チャッティスガル州保健省のアロック・シュクラ(Alok Shukla)氏は報道陣に対し、国内工場で製造された合成抗菌剤「シプロフロキサシン」への注意を国民に呼び掛けるよう訴えた。この薬剤は先週の死亡事故以来、販売が禁止されている。

 シュクラ氏はAFPに対し、「集団避妊手術を受けた女性たちに処方された薬の1つから、リン化亜鉛が検出された。また、集団避妊手術を受けていない女性で国産のこの薬を服用した9人の体調が悪化し、集団避妊手術を受けた女性たちと同じ症状をみせているとの報告を受けた」と明らかにした。

 リン化亜鉛は、一般的に殺鼠剤に使用されている成分。当局関係者は、チャッティスガル州で州政府の集団避妊手術を受けた貧困層の女性たちに、この成分が混入した錠剤が配布されたとみている。(c)AFP