【10月21日 AFP】米大リーグ(MLB)ワールドシリーズで、カンザスシティ・ロイヤルズ(Kansas City Royals)と対戦するサンフランシスコ・ジャイアンツ(San Francisco Giants)のファンにとって、シンガー・ソングライターであるロード(Lorde)のヒット曲『ロイヤルズ(Royals)』が新たに脚光を浴びていることは、歓迎できない状況となっている。

 ジャイアンツの本拠地サンフランシスコ(San Francisco)の一部のラジオ局では、『ロイヤルズ』を流すことを一時的に中止しているという。

 このラジオ局は、フェイスブック(Facebook)とツイッター(Twitter)に「ロードさん、悪意はありませんが、ワールドシリーズの期間中、KFOGラジオでは『ロイヤルズ』を流さないことにしました。ご理解いただけるものと信じています」と投稿した。

 カンザスシティ・ロイヤルズのファンは、直ちにこのラジオ局のウェブサイトに、第56回グラミー賞(Grammy Awards)で年間最優秀レコード賞を受賞した『ロイヤルズ』をリクエストする書き込みをしている。この歌の歌詞は、過剰な富について書かれている。

 ロードは昨年、この曲について音楽専門チャンネルVH1のインタビューで、実際にカンザスシティ・ロイヤルズと関連性があることを明かしており、1976年に米誌ナショナル・ジオグラフィック(National Geographic)に掲載された、ボールにサインするジョージ・ブレット(George Brett)選手の写真に触発されて書いた曲であるという。

 しかしながら、ジャイアンツとロイヤルズは別の歌をテーマソングにしており、両スタジアムではファンを盛り上げるため、1981年に発表されたジャーニー(Journey)の力強いバラード『ドント・ストップ・ビリーヴィン(Don't Stop Believin')』が使用されている。

 しかし、サンフランシスコで結成されたジャーニーが応援するチームは明らかで、ボーカルのスティーヴ・ペリー(Steve Perry)は実際、過去にジャイアンツの試合で観客と共に歌を披露している。

 ジャーニーはツイッターで、バンドとしてジャイアンツが自分たちの楽曲を使うことを歓迎すると投稿し、「間違いなく、彼らに幸運をもたらしている」とつけ加えた。

 希望をテーマに掲げている『ドント・ストップ・ビリーヴィン』は、数多くのスポーツチームで愛聴されており、米人気テレビドラマ『ザ・ソプラノズ 哀愁のマフィア(The Sopranos)』の最後のシーンでも使用された。(c)AFP